「あらゆる子どもに保育を」をテーマに開催された記念の大会の幕を開けたのは、長く滋賀大学教育学部で教壇に立たれ、その後、文部省視学官、国立教育政策研究所次長、国立特別支援教育総合研究所理事長、内閣府幼保一体化ワーキング委員を歴任された小田豊先生による基調講演でした。「幼児教育と特別支援教育の狭間の中で考える」とのテーマで、子ども一人ひとりのニーズに寄り添うことの今日的な意味での重要性を熱く語られた小田先生の言葉の一つ一つが胸に深く染み入る素晴らしい講演でした。二日目のシンポジウム「日本の保育内容の歴史と展望
-幼稚園教育要領・保育所保育指針・幼保連携型認定こども園教育保育要領の歩みとこれから-」では、白梅学園大学学長で日本保育学会会長の汐見稔幸先生、同じく白梅学園大学前学長の無藤隆先生、認定こども園ゆうゆうのもり幼保園園長の渡邉英則先生をシンポジストに、時間をオーバーしての熱い議論が展開されました。従来の5領域のもとで新たに示された子どもの「10の姿」をどのようにとらえ、日常の保育に活かしていくのか、これからそれぞれの現場において議論を深めていく必要があると感じました。弊社でも外部の専門家を講師にお呼びして、セミナーの開催等を企画してまいりたいと考えています。